「木曜は通夜、告別式は金曜やそうだ。」
帰宅するなりそう言うと、ちょっと困ったように
「告別式には出るけど、通夜は遠慮しとくワ…」
ゼミの先輩でダンナには、恩師と云ってもいい人だった筈。
なんで…と言いかけて慌てて口を噤んだ。
ふと、ワタシのセイかしらと思ったから…故人にはワタシの
『子供を持たない自由』について、意見された過去がある…
曰く、
健常な夫婦として社会生活を営んで行くウエで、新しい時代の構成員としての子供を生み育てるコトは自分達を慈しみ育んでくれた親、ひいては社会全体への義務であり、利益還元でもあるんだ…と。
それから、急に口調が変わって
「アナタは自分のダンナを愛してないのか…?!」って、
えッ、ナニなんで、突然恋愛論になるワケ…?
で、アトはお定まりのレイの科白が続く
「好きなオトコの子供を産んでみたくないのか」って。
とにかく、オトコはどんなヤツもどんなにトシを喰っても
ロマンチストなのだ、彼らも例外ではなく、だからコンナ
ギャっ、と言ってろくろッ首になるような恥ずかしいコトが平気で言えるのデス!
少々不謹慎ながら思い出したら可笑しくなったが。
アノ頃は…君が子供を産みたくないのは、僕らだけの秘密にしよう…と約束しておいて(たぶん)酒飲んだ拍子にツルリと口滑らして序に(たぶん)夫婦間の愚痴まで喋るなんて、と酷く恨んだ覚えがある。
まァ、兎に角こうしてイマも無事に夫婦やってますから、あの時のコトは決定的なダメージにはならなかったんでしょうが…って、覚えてない…もう過ぎた昔の話ですモン。
は〜って長い溜息ついたら、其処は以心伝心。
やっぱ、夫婦の歴史ってモンがアルんですってばッ。
「ほら、あの年頃って微妙やろ、アイツの次はオレのお迎えの番や〜!とか通夜振る舞いでネチネチ絡むねん。まだまだ若いオマエにはワカランねんでェ〜とかね。奥さんには悪いけど、オレ、告別式だけにする…あッ、アンタは行かんでエエからネ。」
あの時よりは少し大人のイマのワタシは、故人が
世間一般がコレからワタシを見る目を、
代表して言ってくれたんだと理解できる、覚悟はあるのかと。
「えッ、行くよ、当然でしょ。父の法事のときのヤツ、
まだ洗濯だしてないしね。序で悪いけど…」
逝った人はみんなイイひと…。
帰宅するなりそう言うと、ちょっと困ったように
「告別式には出るけど、通夜は遠慮しとくワ…」
ゼミの先輩でダンナには、恩師と云ってもいい人だった筈。
なんで…と言いかけて慌てて口を噤んだ。
ふと、ワタシのセイかしらと思ったから…故人にはワタシの
『子供を持たない自由』について、意見された過去がある…
曰く、
健常な夫婦として社会生活を営んで行くウエで、新しい時代の構成員としての子供を生み育てるコトは自分達を慈しみ育んでくれた親、ひいては社会全体への義務であり、利益還元でもあるんだ…と。
それから、急に口調が変わって
「アナタは自分のダンナを愛してないのか…?!」って、
えッ、ナニなんで、突然恋愛論になるワケ…?
で、アトはお定まりのレイの科白が続く
「好きなオトコの子供を産んでみたくないのか」って。
とにかく、オトコはどんなヤツもどんなにトシを喰っても
ロマンチストなのだ、彼らも例外ではなく、だからコンナ
ギャっ、と言ってろくろッ首になるような恥ずかしいコトが平気で言えるのデス!
少々不謹慎ながら思い出したら可笑しくなったが。
アノ頃は…君が子供を産みたくないのは、僕らだけの秘密にしよう…と約束しておいて(たぶん)酒飲んだ拍子にツルリと口滑らして序に(たぶん)夫婦間の愚痴まで喋るなんて、と酷く恨んだ覚えがある。
まァ、兎に角こうしてイマも無事に夫婦やってますから、あの時のコトは決定的なダメージにはならなかったんでしょうが…って、覚えてない…もう過ぎた昔の話ですモン。
は〜って長い溜息ついたら、其処は以心伝心。
やっぱ、夫婦の歴史ってモンがアルんですってばッ。
「ほら、あの年頃って微妙やろ、アイツの次はオレのお迎えの番や〜!とか通夜振る舞いでネチネチ絡むねん。まだまだ若いオマエにはワカランねんでェ〜とかね。奥さんには悪いけど、オレ、告別式だけにする…あッ、アンタは行かんでエエからネ。」
あの時よりは少し大人のイマのワタシは、故人が
世間一般がコレからワタシを見る目を、
代表して言ってくれたんだと理解できる、覚悟はあるのかと。
「えッ、行くよ、当然でしょ。父の法事のときのヤツ、
まだ洗濯だしてないしね。序で悪いけど…」
逝った人はみんなイイひと…。
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